タバコを止めるには、どうしたらいいの?
先日、「子供が欲しいなら、やっぱりタバコは止めた方がよいですよね?」と聞かれました。
当然「もちろんです」とお答えしたのですが、そう言われてもなかなか止められないのがタバコの悪いところです。
禁煙を成功させるためには、いくつかのコツがあります。なるべくたくさんのコツを活用して、あなたの禁煙を成功させましょう。
その達成感も、体へのよい影響も、“妊活”にとっては大きなプラスになります。
妊娠するなら、タバコをやめよう
喫煙によって、妊孕性(妊娠のしやすさ)が低下すると報告されています。
また、妊娠中の合併症や早産のリスク、赤ちゃんが低出生体重児になるリスクが上昇します。
「妊娠したら、やめよう」と考えている方もいらっしゃるでしょう。実際には、妊娠を機にやめるつもりでもうまくいかない女性が少なくありません。
「やめようかな」と思っているなら、今がはじめ時です。禁煙してみましょう。
禁煙するためには、準備が肝心
今日ご紹介する、禁煙を成功させるコツは、禁煙を始める前の準備についてです。順調な禁煙スタートのために、準備万端で臨みましょう。
禁煙開始日を決める
まず、禁煙を始める日を決めます。
何かの記念日だったり、月初めの日だったり、分かりやすいものにしましょう。
できれば、始めやすい日を選びましょう。
仕事があるとタバコの本数が増える人は仕事がない日に、休みによくタバコを吸う人は休みではない日に設定します。
そして、その日をカレンダーに記したり、家族や友達に知らせてしまいましょう。SNSでアピールしてもよいでしょう。
同時に、なぜ禁煙するかも明確にしておきましょう。
「吸いたい」と思う衝動に対処する
禁煙すると、どうしても「吸いたい!」という衝動にかられることが出てきます。その気持ちへの対処ができれば、禁煙は続けられます。
禁煙を始める前に、この衝動への対処法を模索しておきましょう。
どんな時に吸いたくなるか、自己調査
いつもは何も気にすることなくタバコを吸い始めているでしょうが、禁煙前にはその「何気ない」行動を意識してみましょう。
「朝起きたら」「食後に一服」「移動中に」「始業前に」
など、よくタバコを吸っているシチュエーションをチェックしていきます。
「吸いたい」衝動は数分たてばおさまる
タバコを吸いたいという衝動は、多くの場合数分でおさまることが分かっています。つまり、タバコが吸いたくなったら、違うことを数分間行うことでタバコを吸わなくても済むということです。
数分間でできる、「吸いたい」衝動を抑える行動を考えておきましょう。
たとえば、「歯磨きをする」「深呼吸をする」「ガムをかむ」「冷たい飲み物を飲む」などです。
シチュエーションに合った対処法を
そのうえで、よくタバコを吸っているシチュエーションごとに、一番やりやすい対処法を決めていきます。
実際に、試してみて効果がありそうなものをチェックしていきます。
シチュエーションごとに合った対処法が見いだせたら、いよいよ禁煙開始です。
禁煙するためには、サポートが欠かせない
禁煙するのは、容易ではありません。気合いでできるものではないのは、それが依存症だからです。
独りで頑張らずに、適切なサポートを受けましょう。
薬のサポート
医療機関では、条件が合えば禁煙外来で禁煙補助薬を処方してもらえます。また、薬局で購入できる禁煙補助薬もあります。
医師や薬剤師に相談してみましょう。
家族のサポート
禁煙するときは、「カップルで一緒に」がベストです。ぜひ、一緒に始めてください。
仲間がいると心強いし、競争心もあって成功率が上がります。
パートナーが非喫煙者である場合は、禁煙を応援してもらいましょう。
家族の禁煙をサポートするポイントは次のとおりです。
- 少しでも継続できたら、評価する。ほめる。
- タバコを吸いにくい環境を整える。灰皿は捨てる。タバコも処分する。
- 気分がまぎれるものを準備する。吸いたい衝動を抑える対処に協力する。
- 気分転換を一緒にする。
禁煙するには、「やめたい」と思えることが大前提です。
その気持ちが芽生えたら、チャンス到来。ぜひ禁煙に取り組んでください。
タバコを吸わないとイライラする、という方。そのイライラはタバコの禁断症状なだけかもしれません。禁煙が成功すれば治まります。
タバコを吸わないと太る、という方。タバコを吸っていたらそれだけご飯がおいしくなかったか、栄養の吸収が悪かったという証と思うことにしましょう。一時的に体重は増えるかもしれませんが、禁煙後ずっと増え続けることはありません。
《参考文献》
喫煙の妊娠出産などへの影響:厚生労働省e-ヘルスネット