日常生活に薬膳を取り入れようとしたときに、最も大切なことは何でしょう?
私は、「自分の心身の状態を把握すること」と考えています。
その状態を東洋医学的に診断し、それに合った食材や中薬を用いて食事を作るのが薬膳です。
診断するための知識、調理に用いる中薬に関する知識があっても、それを食べる人の体質や体調などがわからなければ、ベストの薬膳料理は作れません。
私が薬膳に興味を持ったきっかけ
私は以前から、ふだんの診療で漢方薬を使ってきました。
西洋医学では異常がないと言われる方たちの不調に対して使ったり、西洋医学による治療を補完する形で追加したり、漢方薬によって楽になる方をたくさん診てきました。
漢方薬を用いた治療では、日常生活におけるケアも重要視します。どんなものを食べるか、どのように過ごすのか、古典の教えにはそこまで書かれているのです。
漢方薬の治療効果を最大限にするために、薬膳の知識も必要だと感じたのが始まりでした。
薬膳を実践すれば、ココロとカラダの声を聴けるように
漢方薬を処方するときは、その人の体質や体調などを踏まえて処方を選びます。同じ冷え症でも、人によって処方が異なるのはそのためです。
薬膳でも同様、体質や現在の状況、季節や気候に合わせて食材や調理法を選びます。
そのためには、ココロやカラダの状態を把握しなくてはなりません。
薬膳を毎日取り入れるようになれば、自分の心身の状態を把握する習慣がつきます。
それは、普段と違うことに気付くこと、気付いたら早めに対処することがつながるはずです。
ココロとカラダの声に敏感になる。
何が必要なのか。何が要らないのか。
そして、食事でそれに対処できる。
薬膳の魅力はここにあります。
「薬膳の魅力」と「冬の養生」について語ります
直前のご案内で申し訳ありませんが、12月28日午後2時ごろからインスタライブを企画しています。
薬膳ココカラボの原田芙美さんと一緒に、「薬膳の魅力」と「冬の養生~~年末年始の過ごし方~~」について語ります。
ぜひ、インスタグラムで@happy_yakuzen、@yakuzen_cocokalabをチェックしてくださいね。